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アイバーソンカット

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説明

🏀 アイバーソンカット(Iverson Cut)とは

概要

アイバーソンカット(Iverson Cut) とは、 フリースローライン上のスクリーンを使って、ウィングプレイヤーがコートを横断する動きを指します。 得点能力の高い選手の1対1を活かすために、スクリーンを利用してノーマークを作り出すフォーメーションです。

このプレーは、NBAのレジェンドプレイヤーアレン・アイバーソン(Allen Iverson) の名前に由来し、 彼の得点力を最大限に引き出すために、当時の監督 ラリー・ブラウン によって考案されました。


🎥 基本の動作(1-4ハイセット)

  1. トップにボールマンを配置し、両ハイポストにスクリーンを作る(1-4ハイセット)。
  2. ウィングの選手(例:青2)が反対サイドへ大きくカット。
  3. ハイポストの2人(青4・青5)がスクリーンをセット。
  4. もう一人のウィング(青3)がそのスクリーンを使って横断(アイバーソンカット)。
  5. 反対側のウィングでボールを受け、1対1またはシュートに展開。

→ この動きでディフェンスのマークを外し、  エーススコアラーが広いスペースでボールを受ける状況を作り出します。


💡 特徴と強み

項目内容
得点力のある選手を活かす戦略エースに確実にボールを渡せるフォーメーション。
オフェンスのエントリーとして有効静止した状況からでもチーム全体の動きを生み出せる。
スペーシングの確保1-4ハイセットにより、ゴール下が広く空く。

⚙️ 応用パターン

▶ カールカット(Curl Cut)

  1. アイバーソンカットで横断した選手が、スクリーンを使ってゴール方向にカーブを描いてカット。
  2. ディフェンスがスクリーンを遅れて追いかけた場合に有効。
  3. パスを受けてそのままレイアップやショートシュートへ。

▶ ピック&ロール(Pick & Roll)

  1. アイバーソンカットでボールを受けた選手(青3)に対して、 ハイポストの選手(青5)がスクリーンをセット。
  2. そこから2対2のピック&ロールへ展開。
  3. シュート、ロールイン、キックアウトなど多様な選択肢が生まれる。

→ アイバーソンカットを起点として多彩な攻撃を展開できるのが大きな魅力です。


🧠 戦術的な狙い

  • エーススコアラーのためのセットプレー → 最も得点効率の高い選手に、自由なスペースでボールを持たせる。
  • ディフェンスのローテーションを崩す → 2つのハイポストスクリーンによってマークの受け渡しを難しくする。
  • 試合の流れを整える“起点”として使える → チームが停滞しているときにコール(合図)で動きを再開できる。

🏆 由来

この戦術は、2000年代にNBAで活躍したアレン・アイバーソン(Allen Iverson) にちなんで名付けられました。

183cmと小柄ながら、圧倒的なスピードと得点力を武器に4度の得点王を獲得。 彼の1対1の能力を最大限に活かすために設計されたフォーメーションが、「アイバーソンカット(AIカット)」 と呼ばれるようになりました。


💬 まとめ

  • アイバーソンカット=ハイポストスクリーンを利用した横断カットプレー。
  • 得点力の高い選手にボールを集めるための代表的なセットオフェンス。
  • 現代バスケでも「ドライブ」「ピック&ロール」「カールカット」などに応用可能。
  • “小さなエースを自由にする”知的で強力なフォーメーション。
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