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ペース・アンド・スペース
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説明
🏀 ペース・アンド・スペース(pace-and-space)
🔍 概要
ペース・アンド・スペースは、現代バスケットの標準哲学。**速いテンポ(Pace)で攻め、広い間隔(Space)を保ってディフェンスを拡げ、効率の高いシュート(リム or 3)に素早く到達する考え方です。 ダントーニの“7秒以内”思想や、スティーブンスのパッシング&多様なセットにも通底します。
🧭 キー原則(What & Why)
- 速く運ぶ(Pace)
- トランジション/早いボール回しで相手が整う前に優位を作る。
- 広く立つ(Space)
- 4-out/5-out配置でヘルプ距離を長くし、ドライブレーンとキックアウト**を同時に開く。
- 良いショットへ即到達
- 優先順位はリム → フリースロー → 3P。ミドルは抑制(カウンター時は可)。
🧩 配置と代表アクション(How)
基本配置
- 4-out 1-in:ビッグはスクリーン後ロール or ポップ、コーナーは常駐でヘルプ牽制。
- 5-out:全員が外で間隔、スプレッドP&R/ドライブ&キックが主戦。
代表アクション
アクション | ねらい |
---|---|
ドラッグP&R(移動中のスクリーン) | 早い段階でスイッチ/ドロップを揺さぶる |
スプレッドP&R(5-out) | リム圧→ヘルプ収縮→コーナー3 |
ショートロール | ハイポスト受けからコーナー/45°へ配球 |
45カット/コーナースリップ | ドライブラインを空け、ペイントに縦圧 |
セカンダリーブレイク | 速攻が止まっても二次攻撃に連結 |
🎯 目標KPI(チームで追う指標)
- Pace(攻撃回数):高水準
- 3PA Rate / Rim+3比率:高い
- TOV%:低く(0.5秒ルール=受けて即決)
- eFG% / ORtg:安定的に向上
- ORB% と リトリートのバランス:状況で最適化
🧠 意思決定フレーム(0.5秒ルール)
受けたら0.5秒以内にシュート/ドライブ/パスのいずれかを決断。 迷いをなくし、ディフェンスの回復前に優位を連鎖させる。
✅ メリット / ⚠️ リスク
メリット
- ヘルプが遅れるため高効率ショットが増える
- 役割が明確で判断が速くなる
- 全員が関与しやすく、ボールが動くリスク
- 3P依存が高いと日ごとの波が出やすい
- ミドル創出が少ないと対策されると単調になり得る
- ハンドラー依存が高いチームは不在時に効率低下
🧪 代表的な練習ドリル
- 0.5秒スクリメージ(受け即決)
- ドラッグP&R連続ドリル(トランジション→二次攻撃へ)
- ショートロール読み(角→45°→スキップ)
- リム→キックアウト→エクストラパスの三角回し + C&S
🆚 文脈比較(超要約)
観点 | ダントーニ文脈 | スティーブンス文脈 |
---|---|---|
哲学 | 効率×速度を徹底(Rim/3・7秒目安) | 適材適所×セットで再現性と多様性 |
入口 | 速攻/ドラッグP&R中心 | ATO・モーション・ピック&ポップ多彩 |
依存 | エリートPGの創出力 | チーム全体のパッシングと読解 |
📌 コーチング・キーワード
- “Paint or 3!”(まず中か3)
- “First good shot, fast.”(最初の良いシュートに速く)
- “Fill the corners!”(コーナーを埋めろ)
- “0.5!”(受けたら即決)
🏁 まとめ
ペース・アンド・スペース=「速く、広く、良いショットへ」。 トランジションとスプレッド配置でリム圧と3Pを両立し、連鎖する有利を生み続けるのが勝利の方程式です。
⏱️🏹 Fast to a good shot. 速さと広さで、効率を最大化する。
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