🏀 ミニバス情報局
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説明

🦶 ゼロ・ステップ(zero-step)

🔍 概要

ゼロ・ステップ(Zero Step)とは、 ボールをキャッチした瞬間に踏む “カウントされない最初のステップ” のこと。 2018年にFIBAルールが改訂されて以降、正式に認められた動作で、 ドライブやフィニッシュにおけるモーションの自由度を高めるテクニックです。

NBAや国際大会ではすでに一般的で、 近年は日本のジュニア層やミニバスでも学習されるようになっています。


⚙️ 基本ルール

ゼロステップは、ボールをキャッチした瞬間のステップ(または着地)を「0歩目」として扱います。 そのため、その後にさらに2歩まで踏めるのが特徴です。

📘 FIBAの定義(簡略)

プレイヤーが移動中にボールをキャッチした場合、 キャッチした時に着地している足、またはその直後の1歩を「ゼロステップ」とみなし、 その後、2歩までステップを許容する。


🧩 ゼロステップの流れ

  1. 移動中にパスやリバウンドをキャッチ
  2. キャッチ時のステップ=ゼロステップ(カウントされない)
  3. その後に左右どちらかを1歩目 → 2歩目
  4. レイアップ・ユーロステップ・パスなどに繋ぐ

➤ ゼロステップは「キャッチの瞬間が動作の始まり」になる。


🎯 メリット

効果内容
ドライブのスムーズ化ドリブルからキャッチ→レイアップまで一連の流れを止めずに行える
トラベリングになりにくい正しく使えば、ルール上の「3歩目」にならない
スピード維持キャッチ後も減速せず、ディフェンスを置き去りにできる
フィニッシュの多様化ユーロステップ、ピノイステップ、ギャロップステップなどに派生可能

🧠 技術のポイント

ポイント解説
キャッチの瞬間を意識ボールを完全に保持したタイミングが“ゼロ”。浮いている間にキャッチすると成立しやすい。
足の順序を明確にゼロ → 1 → 2 の流れを身体で覚える。
止まらずに動作を繋ぐゼロステップは「リズムの連続性」が重要。
体重移動を滑らかにゼロから1歩目にスムーズに移行するとスピードを落とさない。

🏀 実戦での使い方

シーン活用例
ドライブ時キャッチ直後にゼロステップ→ユーロやピノイステップに展開
速攻時スピードを落とさずレイアップへ繋ぐ
ペイントアタックディフェンスをかわす“間”を作る
2歩目でストップフェイクやステップバックへ移行も可能

💬 コーチングポイント

  • 「キャッチした瞬間の足が“0歩目”だ!」
  • 「ゼロ → 1 → 2 のリズムを感じろ!」
  • 「止まるな、流れの中で踏み出せ!」
  • 「浮いた状態でキャッチする意識を持て!」

⚠️ 注意点

  • ゼロステップは停止状態からのキャッチでは適用されない(その場合は1歩目からカウント)
  • 両足同時着地の扱いに注意(状況により1歩目扱いになることも)
  • ボール保持のタイミングを誤るとトラベリング判定になる
  • 審判によって判断が微妙に異なる場合もあるため、実戦での“感覚合わせ”が重要

🧩 関連スキル

  • ユーロステップ(Euro Step):ゼロステップを起点に使われる代表技
  • ピノイステップ(Pinoy Step):リズムをずらしたゼロ応用技
  • ギャロップステップ(Gallop Step):ゼロ→1の間に“タメ”を入れる派生
  • フロート(Float):滞空とリズムでディフェンスを外す連携技

🏁 まとめ

ゼロステップは、“動きの始まりを自由にする”モダンバスケの基礎技術。 ドライブ、ユーロ、ピノイなど多くのスキルの土台となり、 現代バスケットにおいては**「スピードとリズムを繋ぐ鍵」**です。

🦶 「止まらずに始めろ。ゼロからすべてが動き出す。」 ― ゼロステップは、攻撃の第一歩を解き放つテクニック。